ロードシューズの素材と選び方

ロードシューズに使用される素材

ロードシューズはロードバイクに乗るためだけに作られたシューズですから、通常のシューズとは構造がまるで違います。
例えば、ビンディングペダルに装着するためのクリーと、取り付け穴や風通しを良くする通気孔があり、雨の日に履いたら確実に濡れてしまう構造をしていますが、これは足の上部を覆うアッパーに通気孔がないと、体内の熱を逃がすことができずに蒸れてしまうからです。
冬場は保温のためにシューズカバーを用い、通気孔を塞いで使用する人も見られます。
また、ロードバイク用のシューズは、ソールが一般的な靴よりも硬めです。
ロードシューズの構造の中でも素材によって性能が変わってくる部分は、このアッパーとソールの部分と言われています。
ちなみに、マウンテンバイク用(MTB用)のシューズには滑り止めのゴムが付いていますが、ロードシューズには付いていないので、この点で見分けることもできます。

それぞれの素材の選び方

アッパーの素材に関しては、ナイロンメッシュ、合成レザー、本革が良く用いられます。
素材によって伸縮性が違うため、履いた時の締め付け感に違いが出てきます。
アッパーは足の甲を覆うことで足を固定させるために重要な部分なので、自分にとってどのくらいのホールド感が最適か試してみてから選びましょう。
素材が違うだけで、痛みや疲れが軽減されることもあります。
ソール部分は、強くて早いペダリングに対して、十分な耐久力が要求されます。
素材はカーボン、樹脂、カーボンと樹脂の複合タイプの3タイプが主流です。
ソールは硬いほどダイレクトに力が伝わりますが、その分だけ膝に負担がかかって傷めるリスクも高くなります。
柔らかいソールは思い通りのペダリングは叶わない一方で、力を吸収してくれるため、ケガをしにくくなるという特徴があります。
上級者は硬めのカーボンでも構いませんが、初心者や練習中は柔らかい樹脂のほうが安全でしょう。
カーボンと樹脂の複合タイプは両者のデメリットをうまくカバーできるため、人気があります。